口テープでいびきは治る?効果なしと言われる理由と受診の目安

口テープでいびきは治る? 睡眠

「口テープを貼ったら、いびきが減った」。SNSでは、こんな口コミをよく見かけます。100円ショップやドラッグストアでも手に入り、手軽に試せるのも人気の理由です。

一方で、「口テープ いびき 効果なし」「治らない」と検索する人も少なくありません。実際のところ、どうなのでしょうか。

結論から書きます。

  • 口テープは、寝ている時の口呼吸を減らす道具です。いびきが軽くなる人もいますが、研究でははっきりした効果は限られているとされています。
  • 鼻が詰まっている人、睡眠時無呼吸症候群がある人には、かえって危険なことがあります。
  • 大きないびき、息が止まる、日中の強い眠気があるときは、テープより先に受診を。検査で分かり、治療法もある病気です。

いびきの原因は「のどの通り道が狭くなること」

いびきは、寝ている間にのどの空気の通り道(気道)が狭くなり、そこを空気が通るときに、のどの粘膜が震えて出る音です。

狭くなる原因には、次のようなものがあります。

  • 仰向けで寝て、舌がのどの奥に落ちる
  • 体重が増えて、のどのまわりに脂肪がつく
  • あごが小さい、扁桃腺が大きい
  • 鼻づまり(アレルギー性鼻炎、風邪など)で口呼吸になる
  • お酒を飲んで、のどの筋肉がゆるむ
  • 疲れているとき

「いびき 原因 女性」「疲れ」「ストレス」もよく検索されますが、女性でも、体重の変化や閉経後のホルモンの変化、鼻づまりなどでいびきが出ることがあります。

口テープの効果は?研究で分かっていること

口テープは、唇にテープを貼って口を閉じ、鼻で呼吸するように促すものです。口が開くと舌が落ちやすくなるため、口を閉じればいびきが減るのでは、という考え方です。

2025年に学術誌 PLOS ONE に出た研究のまとめ(システマティックレビュー)では、口テープについて調べた10本の研究を比べました。

分かったこと内容
効果がはっきりしたのは一部睡眠時無呼吸の指標がはっきりよくなったのは、10本中2本だけ
研究の質人数が少ない研究が多く、まだ十分とは言えない
安全面鼻が詰まっている人などで、呼吸がしにくくなる危険を指摘する研究があった

研究者たちは、SNSで広がっている口テープを、睡眠時の呼吸の問題への対策として勧められるだけの根拠はない、とまとめています。

「効果なし」「治らない」という声が多いのは、いびきの原因が口呼吸だけではないからです。舌の落ち込みや体重、鼻の病気が原因なら、口を閉じても気道の狭さは変わりません。

口テープを試す前に確かめたいこと

それでも試してみたいときは、少なくとも次を確かめてください。

  • ☐ 鼻が詰まっていない(鼻だけで楽に呼吸できる)
  • ☐ 大きないびきや、息が止まっていると言われたことがない
  • ☐ お酒を飲んだ夜ではない
  • ☐ 風邪や花粉症の時期ではない
  • ☐ 子どもに使おうとしていない

ひとつでもあてはまらないときは、使わないほうが安心です。鼻づまりがあるなら、まず耳鼻科で鼻の治療をするほうが、口呼吸の改善の近道になることがあります。

寝ている時の口呼吸・いびきの治し方

テープに頼る前に、まず試したいのは次のことです。

  1. 横向きで寝る: 仰向けより舌が落ちにくくなります。抱き枕を使うと続けやすくなります。
  2. 寝る前のお酒を控える: お酒はのどの筋肉をゆるめ、いびきを強くします。
  3. 体重を見直す: 体重が増えてからいびきが出た人は、減量で軽くなることがあります。
  4. 鼻づまりを治す: アレルギー性鼻炎などがあれば、耳鼻科で相談を。
  5. 枕の高さを合わせる: 首が曲がりすぎると、気道が狭くなります。

受診したほうがいい「いびき」

いびきの中には、睡眠時無呼吸症候群のサインが隠れていることがあります。寝ている間に10秒以上呼吸が止まることをくり返す病気で、眠りが浅くなり、日中の強い眠気や集中力の低下につながります。放っておくと、高血圧などの病気との関係も指摘されています。

次のようなときは、耳鼻科、呼吸器内科、睡眠外来などで相談してください。

  • 家族に「いびきが大きい」「息が止まっている」と言われた
  • 夜中に息苦しくて目が覚める、トイレに何度も起きる
  • しっかり寝たはずなのに、日中ひどく眠い
  • 運転中や会議中に、眠気で危ないと感じたことがある
  • 朝起きたときに頭痛がある、口がひどく乾いている

検査は、自宅でできる簡易検査と、病院に一晩泊まる精密検査があります。治療は、重さに応じて、鼻にマスクをつけて空気を送る「CPAP(シーパップ)」や、マウスピースなどが使われます。

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まとめ

  • いびきは、寝ている間にのどの通り道が狭くなって出る音。原因は口呼吸だけではない
  • 口テープの効果を示す研究は限られ、鼻づまりや睡眠時無呼吸がある人には危険もある
  • まずは横向きで寝る、お酒を控える、体重や鼻づまりを見直す
  • 大きないびき、息が止まる、日中の強い眠気があるときは、テープより先に受診を

参考にした資料

  • Rotenberg B, et al. Breaking social media fads and uncovering the safety and efficacy of mouth taping in patients with mouth breathing, sleep disordered breathing, or obstructive sleep apnea: A systematic review. PLOS ONE. 2025;20(5):e0323643.
  • 厚生労働省「e-ヘルスネット」(睡眠時無呼吸症候群)
  • 厚生労働省「健康づくりのための睡眠ガイド2023」

※この記事は、一般的な情報をまとめたものです。診断や治療の代わりにはなりません。いびきや睡眠に不安がある場合は、医療機関にご相談ください。

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